牡丹の咲く頃 2009/1/4
中国語字幕版「風の谷のナウシカ(?之谷)」を観て
投稿日時:2009/01/04(日) 13:03
昨日、妻とデパートに掃除機を買いに行ってきたのだけど、そのデパートの食品売り場近くに綺麗で割とちっちゃな書店があって、そこに宮崎駿作品が何個か置いてありまして、風の谷のナウシカと天空の城ラピュタ(それぞれ12元)を買ってきてさっそくナウシカを観たわけです。
日本語の分からない妻は字幕だけが頼りなのだけど、この字幕がちょっといまいちでした。。。
まずこの映画のかなり鍵となっている「腐海」の単語あるいは、この言葉を代用するような単語がないってことです。映画の中ではたまにこの「腐海」を「森」という風に表現するのですが、それは「森林(中国語)」という風に表現されていますが、肝心の「腐海」が出てこないんです。例えば以下のシーン。
日本語では「行こう!ここももう間もなく腐海に沈む」なのですが、中国語では「行こう!ここももう間もなく沈む」と訳されていて「腐海」という単語、概念が抜け落ちしてしまっています。。。
あと劇中で気になったのが、ナウシカの呼称。日本語では「姫様」なんですが、中国語ではなぜか「小姐」です。うーむ。。。
「小姐」はいろんな場面で使われる言葉ですが、この設定で一番近いと思われる意味合いとしては、使用人が主人の娘に対して使う呼称で、「お嬢さん」という意味になります。
中国語なら「●●公主」とかにしたほうがしっくりくる気がするのだが。。。
それと、けっこう重要な人物として「ミト」という名前のおじさんが登場するが、この中国語の名前が「三東」でちょっと笑ってしまった。多分、この訳者はミト=三東(日本人の苗字)と解釈してしまったのだろう。
でも、この三東以外の人物に関しては全部音をそのまま中国語にあてている。
あと、アスベルがトルメキア軍の戦艦を奇襲した際にも、日本語では「ペジテ市のガンシップ!」と兵士が叫んでいるのに対して、中国語訳では「奇襲!」とだけ書かれていて、字幕だけ観ていれば一体何者が奇襲してきたのかは分からない。妻は「あの飛行機は何?誰?」と聞いきたので、私が説明せざるを得なかった。
字幕ってやっぱり原文の一字一句までは表現できないもんなんだってこれ観てよく分かった。
ちなみに王蟲(オウム)は何故か荷母(he mu)でした。これもいまいちかな。。。
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